狭心症
狭心症は心臓の病気でなく、血管の病気
心臓は24時間休むことなく働いている筋肉のかたまりです。ものすごいエネルギーを消費します。潤沢な酸素と栄養分が送られてこないと働くことができません。それ故に心臓は独自のパイプラインを持っています。そのパイプラインを冠動脈といいます。心臓からは大動脈という直径3cmもある太い血管が出ていますが、その大動脈の付け根の部分、心臓から出たすぐのところで枝分かれしている血管があります。これが冠動脈です。冠動脈は心臓全体を包み込むようにして走っています。心臓専用の血管です。心臓から出たばかりのいちばん新鮮な血液が流れているのですから、心臓はそのいちばんいいところをもらっているのです。
その冠動脈が細くなって、血液の流れが少なくなると、心臓が必要とする酸素や栄養分が足りなくなり、心臓が悲鳴をあげます。それが狭心症です。つよい胸の痛みや締め付けられるような感じに襲われます。心臓を捕まれてるような感じとも表現されます。非常に不快です。冠動脈が細くなる原因のほとんどは動脈硬化です。血管壁に酸化した油がくっついて取れなくなり、どんどん詰まっていきます。最後には完全にふさがって、血液がまったく行かなくなると、その先の心臓の細胞が窒息してどんどん死んでいきます。心臓の細胞が壊死する心筋梗塞です。
ですから治療も心臓自身に作用する薬でなく、血管を広げる薬が使われます。高血圧の処置の仕方といっしょです。
治療は治療でしっかり薬で管理する必要がありますが、狭心症は立派な動脈硬化症であるということをしっかり自覚し、動脈硬化を進ませないように生活改善することがいちばんです。薬を飲んで症状をコントロールしていたって、生活習慣とかかわりの深い動脈硬化の方はどんどんすすんでいるのですから。